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2025.09.24

クリーンエネルギーとは?意味や種類、メリットから企業事例まで解説

クリーンエネルギーとは?意味や種類、メリットから企業事例まで解説

クリーンエネルギーとは、主に環境に負荷をかけないエネルギーの意味で使用されます。しかし、再生可能エネルギーとは何が違うのでしょうか。またどのような種類があり、どのようなメリットがあるのでしょうか。

そこで今回は、クリーンエネルギーについて種類や特徴、再生可能エネルギーとの違いなどをわかりやすく解説します。クリーンエネルギーに関する知見を深めることができますので、ぜひ参考にしてください。

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クリーンエネルギーとは?

クリーンエネルギーとは、「環境を汚すことのない清潔なエネルギー」という意味になり、明確な定義は存在しません。
環境活動においては、CO2をはじめとした温室効果ガスの排出がない、または排出の少ないエネルギーの意味で使用されることが一般的です。
クリーンエネルギーは、国内の自然資源から生産できるエネルギーで次のようなものがあります。
太陽光発電 風力発電 中小水力発電 地熱発電 バイオマス発電
それぞれを詳しく解説していきましょう。

太陽光発電

太陽光発電は、太陽光のエネルギーを太陽光パネル(太陽電池モジュール)に当てることで、直流電気に変換させる仕組みです。再エネで生産した電気を、電力会社が一定期間固定価格で買い取るFIT(固定価格買取制度)、電力を販売した時の価格に一定のプレミアムが付与されるFIP(フィードインプレミアム)制度により、クリーンエネルギーとしては、日本で最も普及しています。

風力発電

風力発電は、風力タービンを回転させることで発生する風力エネルギーを電力に変換するシステムです。島国で、周りを海に囲まれた日本では、特に障害物が少なく風の供給が豊富な洋上風力発電のポテンシャルが高く、将来性を期待されています。

中小水力発電

水力発電は高いところから水を落とす勢いで水車を廻し、発電機を回転させ発電する仕組みです。日本では近年、開発余地の小規模化から大規模なダムの開発を必要としない比較的小規模な中小水力発電がメインとなりつつあります。

地熱発電

地熱発電とは、地中深くにあるマグマなどによって熱せられた蒸気や熱水のエネルギーを利用し、発電する方法です。火山大国である日本は地熱資源量が多く、地熱発電は大きなポテンシャルを秘めていますが、地熱資源を正確に掘り当てることが容易ではなく、開発リスクが高いという難点があります。

バイオマス発電

バイオマス発電のバイオマスとは、農林水産省によれば、生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義されています。バイオマス発電は木材や動植物などの生物資源(バイオマス)をエネルギー源として発電する方法のことです。

クリーンエネルギーと再生可能エネルギーとの違いは?

環境への負荷が少ないエネルギーには、他にも再生可能エネルギー、グリーンエネルギー、新エネルギーがあります。これらとの違いについて解説しましょう。

再生可能エネルギー

再生可能エネルギー(以下再エネ)は、「温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で、重要な低炭素の国産エネルギー源」と資源エネルギー庁に定義されています。再エネの種類は以下の通りです。
太陽光 風力 地熱 中小水力 太陽熱 大気中の熱その他の自然界に存する熱 バイオマス
前述した通りクリーンエネルギーは、温室効果ガス排出が少ないものを指します。そのため、再生可能エネルギーとクリーンエネルギーは、ほぼ同義といっても差し支えないでしょう。

グリーンエネルギー

グリーンエネルギーとは、経済産業省資源エネルギー庁と環境省の「グリーンエネルギーCO2削減相当量認定制度」では、次に当てはまるものとなっています。
石油・石炭・天然ガス等の化石燃料による発電でないこと 原子力による発電でないこと 発電過程における温室効果ガス及び硫黄酸化物・窒素酸化物等有害ガスの排出がゼロ、または著しく少ないこと

新エネルギー

新エネルギーとは、「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」によると、『非化石エネルギーのうち、技術的には実用段階であるが経済的な理由から普及が十分に進んでおらず、利用促進を図るべきエネルギー源』のことです。
太陽光発電、風力発電などは新エネルギーに含まれ、さらに再生可能エネルギーとしても位置づけられています。
バイオマス燃料製造 バイオマス熱利用 太陽熱利用 海水、河川水などの熱利用 雪氷熱利用 バイオマス発電 地熱発電 風力発電 水力発電(出力1,000kW以下) 太陽光発電
なお原子力発電に関してはクリーンエネルギーか否かは、議論が分かれています。海外ではEU(欧州連合)の行政を担う欧州委員会が、2022年2月に原子力発電と一部の天然ガス発電をグリーン(環境的に持続可能)な経済活動を分類するEUの独自基準である「EUタクソノミー」において「グリーンな投資先」の対象とする方針を示しました。この方針は2023年1月に正式に発効しています。

クリーンエネルギーのメリットは環境貢献・自国エネルギー
安定化

クリーンエネルギーには、環境への貢献と自国のエネルギー安定化という2つのメリットがあります。

環境への貢献

クリーンエネルギーの使用は地球温暖化を加速するCO2排出量の削減に繋がります。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告によると、人間活動によるエネルギー起源の温室効果ガス排出量は、先進国を中心に過去30年間増加し続けています。向こう数十年の間にCO2およびその他の温室効果ガスの排出が大幅に減少しない限り、21世紀中に地球温暖化は1.5℃および2.0℃を超えることが予測されています。

しかし、クリーンエネルギー導入を促進することで、地球温暖化を加速させる温室効果ガスを大幅に削減することが可能です。

世界のエネルギー起源CO2排出割合(2021年)

出典:エネルギーに関するさまざまな動きの今がわかる!「エネルギー白書2024」(資源エネルギー庁)

自国エネルギーの安定化

日本はいまだ火力発電がメインであり、燃料のほとんどを海外に依存しています。国際情勢の不確実性により、石炭や天然ガスの市場価格は2010年代後半にくらべて、2〜3倍の水準となっています。燃料を海外に依存する構造では国際情勢により燃料価格が急騰した場合、電力価格が高騰する弊害が生じます。

しかし、自国の自然を利用したクリーンエネルギーなら、枯渇することもなく半永久的に使用が可能なため、燃料高騰のリスクにさらされることもありません。また企業でクリーンエネルギーを使用すれば、生産した電力を自社で使用可能で電気代の削減につながるという経済的メリットがあります。

クリーンエネルギーの課題は発電量の不安定性・導入にかかる
コスト

クリーンエネルギーの普及には課題も存在しています。ここではその課題についてご紹介していきます。

発電量の不安定性

クリーンエネルギーは、太陽光や風力といった自然を活用したエネルギーのため、天候等に左右されるなど、発電量が一定ではないという不安定性があることが課題です。

導入にかかるコスト

クリーンエネルギーは発電のための設備が必要です。広大な土地と設備の準備には多くの初期コストがかかってしまうことが予想されます。しかし、太陽光発電を中心に、技術開発と大量生産による技術革新や導入の拡大により、設備コストは年々低下しています。また、需要家が発電事業者から電力を直接購入するPPAモデルの拡大や、政府によるFIT・FIP制度の導入などコスト削減に向けた様々な取り組みが進められています。

企業がクリーンエネルギーを導入するメリット

企業がクリーンエネルギーを導入するメリットは、主に次の3つです。
ESG投資に有利 自給自足が可能 差別化をはかれる
それぞれを詳しく解説しましょう。

ESG投資に有利

ESG投資とは、「環境(Environment)」「社会(Social)」「企業統治(Governance)」の3つの要素に配慮した企業に投資を行うことです。国連が定めたSDGsの推進を含め、世界ではESG投資市場が拡大しています。ESG投資では企業が脱炭素推進をしているかは重要なポイントとなり、クリーンエネルギーの導入は地球温暖化対策として「環境(Environment)」に該当するため、ESG投資家から注目される大きな要素となるでしょう。

電気の自給自足が可能

クリーンエネルギーは、自国の自然から生産される永続的な電気を使用するため、電気の自給自足が可能です。特に災害の多い日本では、非常電源として災害時の対策ができることが大きなメリットとなります。例えば太陽光発電システムと蓄電池を併用すれば、生産した電気を貯めておき、自然災害や停電時に非常用電源として使用することができます。

差別化をはかれる

クリーンエネルギーの導入で、企業は社会に対して環境貢献をアピールすることが可能です。環境貢献は企業の社会的地位や、ブランディング力の向上に繋がります。また企業の事業活動を、100%再エネで賄うことを推奨する国際イニシアチブ「RE100」への参画が可能になるなど、他社との差別化を図ることができます。

企業によるクリーンエネルギー活用事例

ここではクリーンエネルギーを活用している企業事例をご紹介します。

株式会社大川印刷

株式会社大川印刷は、太陽光パネルによる自家発電で約20%、青森県の風力発電で約80%の電力を購入し、2019年に工場の再エネ100%を達成しました。またサプライチェーンに対してもカーボンニュートラルの呼びかけを行い、製本加工会社1社が再エネ100%を達成。さらにクライアント1社が再エネ100宣言 RE Actionへ参加するなどさまざまな取り組みを実施しています。

川崎信用金庫

川崎信用金庫は、2023年7月に創立100周年を迎え、川崎市を中心に56店舗を展開する信用金庫です。2021年度以降、太陽光発電設備を3施設導入し、2023年4月には多くの施設の電力プランを再エネメニューに切り替え、自社の再エネ調達率は80%を超える見込みです。2022年度のCO₂排出量は、2013年度比で55.31%の削減を達成しました。

株式会社三葉ホールディングス

不動産賃貸業である株式会社三葉ホールディングスは、2021年に全所有ビルへ再エネを導入しました。2030年までに全所有ビルを「再エネ100%ビル」にすることを目指しています。またEV用普通充電器の設置など、温暖化対策の訴求に繋がるさまざまな施策も検討しています。
出典:一般社団法人再エネ100宣言 RE Action協議会「再エネ導入事例一覧」

国内外のクリーンエネルギー政策と戦略

クリーンエネルギー普及促進のため、クリーンエネルギーの優遇措置やCO2排出への課金などの政策が国内外で実施されています。

日本のクリーンエネルギー政策:FIT・FIP制度、電力の
小売全面
自由化

日本にはクリーンエネルギー(再エネ)を促進するために、クリーンエネルギーで生産された電力を電力会社が一定期間、一定価格で買い取る固定価格買取制度(フィードインタリフ、以下FIT)があります。FITの導入から日本では太陽光発電が急速に普及しました。現在は電力を販売した時の価格に一定のプレミアムが付与されるFIP(フィードインプレミアム)制度も導入されています。

また2016年4月以降は、電気の小売業への参入が全面自由化されています。そのため全ての消費者がクリーンエネルギーを扱う電力会社や、料金メニューを自由に選択できるようになり、クリーンエネルギーの普及に繋がっています。

国際的なクリーンエネルギー政策:カーボンプライシング

国際的なクリーンエネルギー政策としては、カーボンプライシングが挙げられます。カーボンプライシングとは、CO2排出量に応じた金銭的負担が課される政策手法のことで、排出権取引や炭素税、カーボンクレジット等があります。世界では2022年度時点で、68のカーボンプライシング制度が運用されており、世界全体の温室効果ガス排出量の約23%削減に貢献していると言われています。

以下に各国のカーボンプライシングをいくつかご紹介します。

国名 カーボンプライシング施策
EU(欧州連合) EUは2023年からEU域外からの輸入品に対して、EU排出量取引制度に準じた炭素価格対応の支払いを義務付ける炭素国境調整メカニズム(CBAM)を導入。
英国 2021年、ブレグジットに伴いEUの排出量取引制度(EU-ETS)から離脱し、英国独自の排出量取引制度(UK-ETS)を導入。さらに炭素税の導入も実施。
中国 2021年、ブレグジットに伴いEUの排出量取引制度(EU-ETS)から離脱し、英国独自の排出量取引制度(UK-ETS)を導入。さらに炭素税の導入も実施。

クリーンエネルギー技術の進展と未来の展望

日本では脱炭素推進に向け、グリーンイノベーション基金を設立しました。支援対象の14の産業分野のうち、クリーンエネルギーへの支援も計画しています。

参考:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 「グリーンイノベーション基金事業概要」

また太陽光発電の新技術では、次世代太陽電池として「ペロブスカイト太陽電池」の開発が注目されています。ペロブスカイト太陽電池は軽量で柔軟性があり、建物の窓や外壁、耐荷重が低い屋根にも設置可能です。また、少ない工程で製造できるため、製造コストも安価であり、将来的に期待の高い太陽電池です。

クリーンエネルギーの新技術は日々開発されており、未来的なエネルギーとしての確立が目指されています。

クリーンエネルギーと日常生活

クリーンエネルギーの普及は日常生活にどのような変化をもたらすのでしょうか。ここでは一般家庭でのクリーンエネルギー利用方法や、消費者としての役割を考えてみましょう。

一般家庭でのクリーンエネルギー利用方法

一般家庭におけるクリーンエネルギーの利用方法には、自家発電・自家消費があげられます。例えば太陽光発電と蓄電池を導入することで、日中に電気を貯めておくことが可能になります。電力会社から電気を購入している場合は、貯めた電気を電気代の高い時間帯に使用することで、電気代削減につながります。また災害時、停電しても太陽光発電等の自家発電システムがあれば、非常電源として役立てることもでき、安心です。

クリーンエネルギーによる生活の変化と消費者の役割

すでに述べたように、地球温暖化による気温上昇は世界的に深刻な問題です。人間がこれからも地球上で生活するためには、温室効果ガス削減に取り組まなくてはいけません。そのためにもクリーンエネルギーの促進は重要です。

電力小売りが自由化され、消費者は使用する電力を自分で選べるようになりました。積極的にクリーンエネルギーを選択することは、地球温暖化解決の第一歩です。また、クリーンエネルギーの使用は生活の質を向上させるための一歩でもあります。なぜならクリーンエネルギー促進はイノベーションの拡大にもつながり、消費者の生活をより利便性のある豊かなものにするからです。

まとめ

地球温暖化対策に必須なクリーンエネルギーについて、さまざまな角度からわかりやすく解説しました。持続可能な社会を構築するためにも、クリーンエネルギーの促進がいかに重要となるのか、ご理解いただけたのではないでしょうか。

本記事を参考にクリーンエネルギーへの理解を深め、ぜひクリーンエネルギーの利用や導入を検討し、環境貢献への一歩を踏み出してみてください。

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